猪崎研究室
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研究分野紹介
私たちは目に見える運動する現象である舞踊を通して「人間の内的エネルギー」や「ダイナミックなイメージ」を捉えることができます。本研究室では、このようなエネルギーやイメージとして人々が享受する舞踊を、身体、運動、表現、コミュニケーションなどのキーワードから研究を進めています。
具体的には、芸術の視座から作品論、作家研究、運動の視座から舞踊運動の表現性、舞踊運動の分析、鑑賞者の心理的な視座から舞踊の鑑賞構造、舞踊イメージなどに関する研究です。
講義・演習科目紹介
「舞踊芸術学」
2年次後期の必修の講義課目です。M・ドゥブラー著、松本千代栄訳「舞踊学原論」(大修館)に書かれている内容をもとに、舞踊の文化的概観、舞踊の領域、運動と表現、形式と内容、形式と構造という観点から「舞踊とは何か」を考える授業を展開します。また、授業で紹介する著名な舞踊作品における演出、構成、振付に関する表現手法を学習します。
「舞踊芸術学演習」
3年次前期の演習科目です。本演習では、各自の卒業論文の見通しを立てるために、舞踊学に関する研究論文を通して、研究とはどのように行われるべきかを理解することをねらいとします。授業では学生各自が論文のレジュメを作成し、発表を行い、論文の内容に関して議論します。こうした研究論文を読むことから、自分が卒業論文で取り組みたい研究テーマを模索します。
主な卒業論文テーマ
- モーリス・ベジャール−死をめぐる思想と作品の特性−
- 公共の劇場が担う「芸術教育」の役割−世田谷パブリックシアターを事例として−
卒論作成に向けて
3年次後期
ゼミでの論文および文献講読
卒論に向けての文献、資料収集
4年次
4月〜6月
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各自の研究テーマの絞り込み
先行研究の検討と研究目的に合わせた研究方法の検討
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7月〜9月
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研究方法を決定し、実際に研究計画を遂行する
実験や調査研究ではデータの分析、考察
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10月〜12月上旬
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論文執筆
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研究とは、問題意識から課題を設定し、その課題はどのように明らかにされるべきかという方法を考え、その方法を用いてデータを収集し、分析・考察することを通して結論を導き出すことです。まずは、自分の興味から問題意識を見つけましょう。
<参考書リスト>
柴研究室に掲げられている文献等は舞踊学共通の文献ですので、そちらを参考にして下さい。加えて、以下の文献を紹介します。
- S・K・ランガー(大久保直幹ほか訳)「感情と形式Ⅰ.Ⅱ」太陽選書
- 市川雅「舞踊のコスモロジー」勁草書房
- 市川雅「ダンスの20世紀」新書館
- 神澤和夫「20世紀の舞踊」未来社
- 神澤和夫「21世紀の舞踊論」大修館