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学部 はじめに

 今自分が地球上の何処にいるのかに関心がある人は地理学コースが提供する地理環境学プログラムの履修を考えてみてください。自分がいる位置がわかったら、そこがどのような場所であるかが知りたくなるはずです。さらに、自分がどのような社会に属しているか、そして、その社会はどのように形成されて、それを支配しているかという原理に関心は広がります。
 地球と人類に関する興味・関心は、知的に世界を生きるために必要不可欠です。それを世界各地に住む人の誰もが共有できるように、それぞれの知る場所を通じて明らかにしていくのが地理学です。好奇心旺盛な人には最適な学問です。


地理学のトピックス

環境問題

 現在人類が直面している大きな問題の1つが環境問題です。有限な地球表面に住む約70億の人間が生きていくために必要な食料を生産・供給するシステムは、その過程で自然を大規模に破壊し、膨大な廃棄物を生じます。その結果が環境問題ですが、対処には、広く様々な情報に基づく判断が必要です。そういう考え方が地理環境学プログラムで学べます。

    
アマゾン流域の熱帯雨林の破壊状況
    

マルチスケール

 交通・通信技術の発達により、近年世界各地との物質と情報の交換が容易になりました。こうした交換や移動は今や世界スケールで瞬時におこなわれるようになりました。しかし、そういう条件のもとで、果たして人類は幸せになったでしょうか? 地理学は日常生活を地域、都市、国家、地球というさまざまなスケールの中で考察します。

 
パリの朝市にならぶ世界の食材
    

地図そしてGIS

 人類の活動を含めた地球表面の現実を直感的に把握するには、地図を用いて表現すると便利です。それは、対象とする面積が広くても狭くても同じです。発達したIT技術を利用した、GIS(地理情報システム)によって、様々な地図上の処理が容易になりました。地理環境学プログラム(主・強化)では、GISが学べます。

 
GISによる東京圏の人口分析
    

フィールドワーク(巡検)

 一人の人間が見聞きできる範囲は限られます。しかし、地図やGISを使って表現された現実は、現場で確かめることではじめて生きた知識になります。地域の状態をそこに住む人々のあり方を通して知ることによって、人間の活動をリアルに捉えることができます。現場で情報を収集・理解することをフィールドワーク(巡検)といい、地理学が大切にしている研究方法です。

 
フィールドワーク(巡検)の様子