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大橋 史恵 OHASHI, Fumie

2023年6月27日更新

研究分野とテーマ

ジェンダー研究、現代中国研究、国際社会学

担当科目

グローバル文化学総論
グローバル文化学方法論
グローバル化と社会
アジア社会とジェンダーI
アジア社会とジェンダーII
グローバル文化学特論
LA:グローバル経済とジェンダー

研究のプロフィール

高校生だった1995年に、北京で国連第4回世界女性会議が開かれたことがきっかけで、中国に関心をもちました。日本からとても近い国であるにもかかわらず、そしてそんなに大きな国際会議が開かれていたにもかかわらず、当時の報道等では中国の人びとがどのようなジェンダー関係を生きているのかが見えてこないことを不思議に思い、それでは自分で研究してみよう、と思ったのです。

大学院に入ってからは中国都市部で働く農村出身家事労働者の存在に目を向けました。1990年代の市場経済導入や2000年代のグローバル経済との接合が、農村から都市に移動した女性たちの生に何をもたらしたのかをライフヒストリーの聞き取りから明らかにするとともに、都市の人びとの生存や世帯維持が農村女性の再生産労働力によって支えられるという構図が、どのような政策や制度の変化において成り立ってきたのかを考察しました。このフィールドワークの過程では、世界女性会議の頃から中国各地に広がった草の根のフェミニストアクティビズムに触れる機会も多くありました。10代の頃から興味をもっていたことが、その後の研究者人生につながっていると感じています。

この10年は、中国だけでなく香港や台湾、日本の状況にも関心をもっており、グローバル化の下での東アジアの移動とジェンダーに関わる課題(とりわけ家事労働者、介護労働者、セックスワーカー、国際結婚にともなう女性の移動など)に目を向けています。また、東アジアにおける越境的な女性運動(家事労働者の国際的連帯、日本軍戦時性暴力問題をめぐる市民運動など)にも関心をもっています。

担当授業では、グローバル化とジェンダーに関わる諸課題を中心的に扱っていますが、とりわけインターセクショナリティ(ジェンダー、セクシュアリティ、階級、人種、障害の有無等にかかわる複合的な差別や抑圧の交差の問題)について積極的に考えていきたいと思っています。講義でも演習でも、グループワークやディスカッションを多く取り入れ、参加者同士の対話を通じて学んでいくスタイルをとります。

関連リンク / Related Links

»阿部 尚史 ABE, Naofumi
»荒木 美奈子 ARAKI, Minako
»王 一瓊 WANG, Yiqiong
»キャロル マイルズ CARROLL, Myles
»倉光 ミナ子 KURAMITSU, Minako
»小林 誠 KOBAYASHI, Makoto
»森山 新 MORIYAMA, Shin

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