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「地域研究実習I」実施レポート【2008】

2009年3月31日更新

地域研究実習I「多文化共生の市民活動と街空間を探訪する」
(2008年6月7日実施)

2008年6月7日の地域研究実習では、大山と大久保でのフィールドワークを通して、多文化共生の現状について学びました。
このフィールドワークで私が第一に感じたことは、私自身が思っている以上に外国籍の人が日本に住んでいるということです。特に、大久保には、500件ちかくの外国籍料理店や食材・雑貨店などがあり、一大マーケットを築いています。焼肉のような韓国籍料理店が多いことは有名ですが、タイやインド料理店、さらにはトルコ、ネパール、バングラディシュといった食材に関して制約の厳しいイスラム教徒の人のための食材販売店までもがありました。実際に大久保の町に住む人々をみて、日本国内にも外国籍の人が多く生活している現状を知ることができました。また、外国人登録者の数も2004年の時点で、約197万人に達し、総人口の1.55%を占めており、社会全体でも昨今グローバル化といわれてはいるももの、日本国内において外国籍の人と接する機会があまりなかったため、実際にフィールドワークに出るまでこのような日本の現状に気がついていなかったため、大変驚きました。

また、日本で生活するいわゆる外国人数が増えているのと同時に、様々な問題があるということが分かりました。まず、永住権を手に入れること、もしくはそれ以前に日本国内で就労することに対して、とても細かい分類があり、それらを取得することがとても困難だという事です。そして、オーバーステイの人々がビザを獲得するために裁判を起こしても、それは子供の年齢に大きく影響され、はっきりとした線引きがなされていないということです。APFSを訪れた際に、オーバーステイし20年間、日本に住んでいる女性からお話を伺うことができました。日本で家庭をもち、収入を得ているにも関わらず、子供が中学生に満たないという理由で強制送還を迫られているという話をきき、たしかに法律違反ではあるけれども、20年間も日本で生活し、日本語でのコミュニケーションも可能で、収入もある人々の日本での生活を認めない理由が不明確ではないだろうかと感じました。

2つ目の問題点としては、コミュニケーションです。大久保小学校では、児童の約60%が日本人ではない親をもっており、そのような児童に対して、日本語クラスが3クラス開講されていますが、これは、新宿区内、東京都内でも例外的であるそうです。大人に対しても日本語講座を行っているところもあるようですが、ゴミの出し方や地震などの災害時の対応方法、税制のしくみなど、生活をしていく上で当たり前のこととして行わなくてはならないことがらについての対応が不十分であるという現実も知ることができました。 そして、何よりも最大の問題点は、日本人がこれらの現状を認識していないという事です。私自身もこのフィールドワークに参加するまで、外国人の人々の日本での生活について深く考えたことがなく、このような問題があるということを知りませんでした。お話を聴かせていただいた、共住懇の山本さんも「同じ新宿区民でありながらも住む地域によって、多文化共生についての考え方大きく異なる」とおっしゃっていました。

これらの問題を改善するためにも、また共生を続けていくためにも、私たち市民が現状を把握し、地域に根付いた活動を行っていくべきであると思いました。町内会のような集まりなどを通して、言語講座や生活の仕方、文化などを共有できる場が必要であると思いました。私自身もボランティア活動などに積極的に参加し、より多文化が共生しやすい日本となるように活動していきたいと思います。(A.H.)

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