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第9回日韓大学生国際交流セミナー

2014年3月31日更新

第9回日韓大学生国際交流セミナー (担当:森山新)

【総評】 居場所を共有した中での主体的な対話と協働 森山新

第9回を迎える今回のセミナーで大きく進展をしたのは以下の2点であった。

第1にセミナーの全期間で合宿を行い、対話と協働の場を確保したことである。講演でも述べたように、本セミナーは過去と国境の壁を越えられずにいる東アジアの、とりわけ日韓の学生が、日韓と東アジアの共生を実現するための道を模索することを目指している。そのために前回からTV会議システムを導入し、毎週のように遠隔の事前交流を続けてきた。今回はそれに加え、セミナーの全期間、日韓の学生が寝食をともにすることで、共生のための対話と協働の場を確保した。韓国での開催では前半はホームステイ、後半は研修所での合宿を行ってきたが、日本での開催の場合には、前半は韓国側の学生が大山寮に宿泊しており、前半の交流が十分とは言えなかった。それで今回は大山寮をやめ、代々木オリンピックセンターに日韓の学生が寝泊りすることで、セミナー実施期間すべてで合宿による親密な交流を可能にした。

第2にセミナー運営の多くを学生にゆだねたことである。それにより、学生の姿勢が受身にならず、自らが築き上げるという意識を高めた。前回の韓国でのセミナーでは韓国側の学生の主体的で熱いおもてなしに日本側の学生すべてが大いに感激したが、今回は日本側で、学生が先頭に立ち、学生がアイデアを出し合って企画した。5つのグループは、それぞれ、報道グループが歓迎会(25日)、文化グループが講演会(26日)と研究発表会(29日)、教育グループが日韓文化体験(26日)、歴史グループが草津・白根山観光(30日、31日)、共生グループが送別会(30日、8月3日)をそれぞれ担当したが、どれも学生たちが学生らしいアイデアを持ち寄って企画、運営した。

最終日、東京に着いた我々は、ひそかに準備した寄せ書きノートを韓国側の学生に手渡すと、韓国側の学生は涙で喜びと別れの悲しみを表現、それに日本側のメンバーももらい泣きする結果となった。学生にゆだねることはある意味不安もあり、失敗も覚悟しなければならないが、最終日のその後継は、学生に運営を委ねてよかったとの思いを抱かせてくれた。また学生たちが国を越えて一つのゴールを目指して協働する経験は、今後グローバル時代を生きる彼女たちに大きな経験となったし、国や政治が超えられずにいる国境の壁を私たちは越えることができるということを確信できたに違いない。

もちろん1学期間の遠隔交流と、1週間の合宿でできることは限られている。しかし今回の経験は、これからグローバルな心を持ちながら、日韓を、東アジアを、そして世界をまとめる力と自信を、彼女たちにあたえてくれたと信じている。

今回の経験が今後、フェイスブックや交換留学という形に変えて、継続、発展していくことを願ってやまない。

グローバル文化学環 日韓セミナー2013イメージ写真

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