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2016年11月29日更新
熊谷圭知先生の担当授業「地域開発論」(木曜7,8限 共通講義棟3号館第一講義室)にて、公開講演会を行います。学内の方は参加自由ですので、ぜひお越しください。
吉本哲郎さんは、水俣に生まれ、水俣市役所に勤める中で、水俣病の患者さんと出会います。たくさんの学者が水俣病を調べに水俣に来たのに、自分たち市民は何も知ろうとしなかったという反省が、「地元のことを地元の人たちが、自らの足と目と耳で調べる」地元学の構想へとつながっていきます。今、地元学のネットワークは、日本全国に広がり、地域から日本を変えようという草の根の動きが生まれています。
外部の資本や補助金に頼る「ないものねだり」の開発ではなく、地域に生きる 人びと自身が「あるもの探し」をし、日々の生活文化を創る主体となっていこうという 吉本さんのメッセージは、私たちの固定観念を根源的に揺さぶる力をもっています。地方の課題や地域おこしに関心がある方には、ぜひ聴講をお勧めします。
東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市。震災から5年半経ち、ようやく高台の住宅地への移転や公営住宅への入居が始まった。しかし嵩上げで作られる市街地はまだ形が見えず、仮設住宅に暮らし続ける人も多い。移転先でのコミュニティ形成の問題も抱えている。陸前高田の今後の復興のあり方とその課題について、地元の若手リーダーの一人、佐藤一男さんが、その思いを語る。
日雇い労働者の街として知られる山谷。長年、貧困に苦しみ、差別の眼差しを向けられてきた。近年、外国人観光客の増加で、かつての簡易宿泊所が大きく様変わりし、街のイメージも変わりつつある。しかし日雇い労働者をめぐる構造的な問題が解消されたわけではなく、地元の住民、日雇い労働者、観光客の間には複雑な関係が存在する。義平真心さんは、2000年以降、この山谷でホームレス支援の活動を続け、現在はホテルの運営にも尽力している。義平さんが、自らの目で見た山谷の変化と課題を語る。