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カリキュラム

2016年3月28日更新

地理学コースにおける教育は、少人数制をいかしたインタラクティブな授業を通じて、地理学における最新の方法論や調査法・分析技術を習得できること、また自分の関心にあわせて多様なサブ・テーマを設定できることが特徴です。また、勉学上の各種の質問に対して、先輩が相談に乗る制度(ピア・サポート・プログラム(1) ピア・サポート・プログラム(2))もあります。

地理学コースのプログラム

本学では、学部学科等の教育組織を横断した複数プログラム選択履修制度を導入し、主プログラムと選択プログラムの組合わせにより、多様な可能性をもつ専門基礎力を育成する教育を行っています。 以下では、1年次の後期に、主プログラムとして「地理環境学プログラム」を選んだ場合のスケジュールを記します。 ここで、コース名とプログラム名が異なりますが、コースとは学生や教員が所属する組織を示していて、プログラムは教育カリキュラムを示しています。地理環境学プログラムで学べることについては地理環境学プログラムで学べることもご覧ください。プログラム内の科目を組み合わせることで学べるテーマを紹介しています。

地理環境学の主プログラム

2年次に、地理環境学の主プログラムとして、下記の表で示した必修科目22単位、学科共通科目(4単位選択)、基礎演習(4単位選択)、応用演習(4単位選択)に講義・演習を合わせて計44単位を履修します。 これによって、地理学の最も基本的な知識、スキル、問題設定を理解することができます。

第2のプログラム

地理環境学の主プログラムを選択した学生は、2年次の後期に、地理環境学の強化プログラム、地理環境学以外(ただし文教育学部開設)の副プログラム、学際プログラムのいずれかを選択します。

地理学の学習を進めて、より深く、より広く理解したい場合には、地理環境学の強化プログラムを選択します。これによって、地理学の専門家としてオールラウンドの知識・スキルを身に付けることができます。 さらに、地理学と関係の深い他分野(社会学、グローバル文化学、建築学、生活科学、自然科学など)の科目も履修できます。地理学の対象とするテーマは幅が広いため、隣接する分野の知識を身につけることも大切です。 また、学生の関心によって、グローバル文化学環の学際プログラム、比較歴史学や社会学の副プログラムなどを取るといった選択があります。 もちろん、これ以外の組合せも、さまざまにありえます。さらに、第3のプログラムを選択することも可能です。

地理環境学以外の主プログラムを選択していた学生は、3年次から地理環境学の副プログラムを選択することもできます。 地理環境学の副プログラムは、地理学の基礎をコンパクトに学べる20単位が用意されています。

科目の説明と履修の流れ

地理学コースの科目

主プログラム 必修科目 22単位
自然と人間

2単位、1年次

地理学フィールドワーク演習 2単位、3年次
人間と空間 2単位、1年次 地理学研究法演習 2単位、3年次
地理学フィールドワークA 2単位、3年次 地理学卒業演習 2単位、4年次
地理学フィールドワークB 2単位、1年次 卒業論文 8単位、4年次
主プログラム 選択科目 22単位 + 強化プログラム 20単位

学科共通科目

以下から4単位選択

基礎演習

以下から4単位選択

応用演習

以下からI、IIで各2単位選択

IIは4年次

講義・演習(主+強化プログラム)

以下から選択

講義・演習(強化プログラム)

以下から選択

1年次から4年次 2年次から4年次 2年次から4年次

哲学基礎論

倫理学基礎論

形象分析学基礎論

比較文化史

比較社会史

環境地理学基礎演習

人文地理学分析基礎演習

環境地理学演習I・II

地域分析学演習I・II

社会地理学演習

都市・福祉地理学演習I・II

都市と自然

都市地理学

経済地理学

自然地理学

地図学

地理学英書講読

社会地理学     

測量学

地誌学

地理情報システム演習I

地理学選択基礎

地理情報システム演習II

地理環境学演習IからIV

関連する他学科・他学部の指定科目

科目の担当者と具体的な案内は、シラバスのページ(新しいウインドウが開きます)をご覧ください。

1年次

外国語、情報、体育、LA科目などの授業を中心に受講します。 その中で、「大気と水」、「地域と風土」、「地図を読む」、「トランスサイエンス論入門」の科目は、地理学を専門とする教員が担当しています。 自分の興味を早い時期に限定せず、幅広い分野の授業を取るようにすると、特定の地域や場所で多面的に考察する地理学の特徴が理解できるでしょう。

地理学への入門的な講義・演習も受講できます。 毎年開講される1年生向けの入門科目として、「人間と空間」と「自然と人間」、「都市と自然」があり、1年次から受講できる専門講義として、「地図学」、「経済地理学」、「都市地理学」、「自然地理学」もあります。 いずれも地理環境学の主プログラムの幅広い題材を扱います。 また、こうした講義科目の内容と関連して、土日を利用して日帰りのフィールドワーク(巡検・野外授業)を行う「地理学フィールドワークB」(必修)があり、巡検に参加することができます。 さらに「地理学英書講読」は、地理学の英語文献を読むためのスキルを身につけるために、地理学の英語論文を長文読解し、要旨を発表して議論する授業です。

教育職員免許、地域調査士GIS学術士、社会調査士などの資格を取りたい人は、1年次から留意して、空いている時間枠で必要な科目を履修をしておくのが良いでしょう。

2年次以降

地理環境学の主プログラムを選ぶと、専門の講義、演習、フィールドワークへの参加が本格的にはじまります。

基礎演習

「人文地理学分析基礎演習」と「環境地理学基礎演習」は、人文地理学と自然地理学の基礎的なスキルを学ぶ演習で、どちらか1科目(4単位)が必修です。 毎週2コマ続けて実習を行うため、集中的に調査スキルが身につきます。 この他に、選択科目として「地理情報システム演習」もあり、地図描画、空間分析といった地理情報システム(GIS)のスキルを習得できます。

専門講義

以降、卒業するまでにいくつでも履修できます。 地理学コース教員は、それぞれ自分の専門分野について開講しています。また、「地理環境学演習IからIV」では非常勤講師による講義(演習を含む)が開講され、特定領域の専門的知識を習得できます。 3年次から、地理環境学の強化プログラムを選択する人は、この他に、生活科学部、理学部で開講される、地理学と関連の深い科目群をプログラム内の専門講義とすることができます。

専門演習

「・・演習I」という演習では、教員別に少人数で開講され、基礎的な内容から専門性の高い内容へと展開していきます。 卒業論文でどういう分野を研究したいかを考えて、出席する演習を少なくとも1つ選んでください。しかし、はじめのうちは複数の教員の演習に出てみるのが良いでしょう。

フィールドワーク(野外調査)

フィールドワークの授業も開講されます。 宿泊を伴う「地理学フィールドワークA」と、前掲の主に日帰りで実施される「地理学フィールドワークB」があり、ともに必修です。 「地理学フィールドワークB」は1年次から引き続き参加できます。 地理環境学の主プログラムでは、3年次までを標準として、2回の室内演習と7回の一日巡検、課題報告の作成を合わせて、「地理学フィールドワークB」の単位とします。 「地理学フィールドワークB」は、3年次に4泊5日で行う「地理学フィールドワークA」の基礎となります。

3年次

4泊5日で全国の特定地域に行って調査実習を行う「地理学フィールドワークA」と、その準備・成果報告のための演習「地理学フィールドワーク演習」(いずれも必修)を受講します。 この実習と室内演習は、地理環境学の主プログラムの中心となる科目で、同級生どうしの結びつきが強くなる機会にもなっています。 2年次までに習得するスキルを総合的に用いて地域調査を実践的に学ぶだけでなく、4年次に卒業論文の調査を自主的に行うための準備にもなっています。

3年次後期に履修する「地理学研究法演習」では、卒業論文作成の準備をはじめます。 この授業を通じて、自分の指向をはっきりさせて、卒業論文のテーマ選びと指導教員選びを考えていく必要があります。

4年次

「地理学卒業演習」と「卒業論文」があります。 4年次は、卒論研究と就職活動や大学院進学の準備の年です。 卒論は指導教員の演習に出席しながら、就職活動や教育実習との調整を図りつつ、十分な研究を進めてください。

卒論に関連する演習には合同の構想発表・中間発表会(4月、7月、10月)や、12月下旬の卒論提出、さらに1月の口頭試問(口述試験)も含まれます。

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