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履修登録例

2016年6月29日更新

履修登録は入学してから最初の大仕事です。
学校にも慣れず、大学の授業というものがよく分からない状態では、いろいろな疑問や不安があることでしょう。
「大学に入ったはいいけど、授業の取り方がよく分からない」
そんな風に思っている人は、以下の先輩方の体験談を参考にしてみてください。
 

  • 日本史選択Tさんの場合
  • 西洋史選択Sさんの場合
  • アジア史選択Sさんの場合

1.日本史選択Tさんの場合

私は、某大学の史学科からお茶の水女子大学の比較歴史学コースへ三年次編入をした。以前の大学で取った単位のうち70単位が認定された。70単位は、編入生が認定される最大の単位である。

編入後、私は教職課程をとることを決めた。以前の大学では教職課程を取っていなかった。ほぼゼロからのスタートであった。以前の大学で履修をしていた学芸員課程も続けることも決めた。70単位は、認定される最大の単位とはいえ普通の三年生よりも少ない。その中で、二つの資格課程を取ることはどれだけ大変なことかはわかっていた。三年次には、前期に18コマ、後期に20コマの授業があった。資格課程は大変であったが、日本史以外の授業(世界史や地理、公民分野)も取ることが要求されるので、視野が広がったと思う。

また、三年生になると、通常の授業もゼミがはじまり、授業も特殊講義がほとんどになる。ひとつひとつの授業の内容が濃密になる。発表がいくつも重なり、苦しんだ夜もあった。だが、三年次に学んだことは、自分の専門を深く掘り下げていく上でも、卒論を書く上でも、基盤となってくれたように思う。ひとつひとつの授業を、手を抜かずに大事にしていってほしいと思う。

四年生になると、ゼミを二つと教職課程で残っている単位だけとなった。週のコマ数も前期に4コマ、後期に3コマとなった。だが、四年次は、教育実習・博物館実習に卒論、大学院試験の勉強と大学での授業以外で忙しかった。卒論と大学院試験の勉強は、自分のペースで進めるものである。嵐のようにやってくる実習(教育実習は七月、博物館実習は十月であった)の中で、自分自身で時間を管理し勉強をすることは、意志の弱い私にとって非常に難しいことであった。たくさんの時間を無駄にした。四年次(授業が少ない三年生も)には、時間の管理が大きなポイントになると思った。

この春、二つの資格を無事取得することができた。資格課程は、一年生から始めないと取得することができないという神話?があるが、途中からでも、単位が人より少なくても、資格をどうしても取得したいと思えば取れるということを二年間で証明できたと思う。今からでも、本気で取得したいと思っている人はあきらめないでほしい。

二つの大学に通ってみて、比較歴史学コースの長所とは、日本史・アジア史・西洋史間の垣根が低いことにあると思った。それぞれの分野の先生を知っていて、軽い気持ち(悪い意味ではなく)で授業を取ってみようと思うことができるのは、比較歴史学コースならではである。一つの分野に凝り固まることなく、比較歴史学コースの長所を利用した履修を考えてみてはいかがでしょうか。歴史への理解が深まるし、歴史がもっと楽しくなることでしょう。

2.西洋史選択Sさんの場合

教職課程・学芸員課程について

教職課程・学芸員課程を履修したので、必修科目が多くなった。そのため、興味深い授業を諦めざるを得ないこともあり、残念だった。その一方で、必修でなければ取らないような授業も受けることになるので、新しい発見もあった。
1年生のときに配られた教職課程についての冊子にしたがって単位を取得していたが、4年生の4月に受け取った単位確認表に書いてあることと内容が違い、4年生で1限の授業をとることに。しつこいほど自分で確認し、気になることがあれば、ちょくちょく学務課に行って確認しておいたほうがいいでしょう。
教職課程における必修の単位は、3年生までにとっておいたほうがよい。4年生になると、教育実習やその事前指導などで大学の授業に出られないことが多いので。

卒論・院試

大学院の入試では英語が必要なので、院試受験を考えている人、とくに英語が苦手な人や日本史専攻など、普段英語に触れない人は力を入れて履修したほうがよいのでは。西洋史専攻の人は、卒論を書くときに英語論文を読むことになるので、ある程度は大丈夫かもしれない。
4年生のときは、いろいろ忙しいかもしれないが、卒論の指導教官のゼミは受講したほうがよい。もちろん履修登録するだけでなく、毎週顔を出すこと!卒論の相談などがしやすくなると思う。また、他の4年生と話すことで行き詰まっていた卒論の糸口が見えてくることもある。

その他

私は入学当初から比較歴史学コースへの進学を希望していたが、1・2年生のときはさまざまな分野の講義を取った。教職課程の必修科目が多かったこともあるが、視野が広がるので、他コース向けの授業、他学科・他学部の授業も自分の興味にしたがって無理のない範囲で受講するとよいのでは。
語学をたくさん受講した。1年生のときから西洋史を専攻するつもりだったので、英語は少しでも触れておこうと、必修よりかなり多く受講した。また、フランス語は、単に興味があったことに加えてフランス史で卒論を書くことも考えていたために、3年生まで取っていた。当然だが学外の語学学校に通うより経済的なので、語学に興味がある人は大いに大学の授業を利用しましょう。
履修登録のときは、他人がどうとっているかが気になるかもしれないが、自分の意志で履修科目を選ぶべき。友達と単位数などを確認することは有効だが、人任せにしないで自分で自分の時間割を組み立ててください。

3.アジア史選択Sさんの場合

私の四年間は旅に始まり旅に終わった、といっても過言ではないでしょう。こんなに有り余る時間があるのは大学生の時期だけですから、海外に1ヶ月ぐらいドバッと旅行に行くことをオススメします。初めての海外なんて、ムリ……と言う人は、海外のワークキャンプ(日本人だけではなく、世界中から人が集まるもの)から始めればいいでしょう。私が旅好きになったきっかけと言うのも、ブルガリアのワークキャンプに参加したのがきっかけです。様々な人に出会い、今までの自分の価値観が一転するに違いありません。それとともに、外に出る事によって初めて日本の良さや独自性を発見すると思います。

私はマレーシアにあるマラッカの交易をテーマにして卒業論文を書きましたが、そのきっかけとなったのが、東南アジアを旅行した時に感じた、市場での喧騒でした。そして、卒論を控えた4年の夏には実際にマラッカに行っちゃいました。それによって、卒論のイメージが膨らみました。トルコとモロッコに行って、イスラム(美術)にはまったという事実もあります。

大学四年間でやっておいてよかったこと、やっておけば良かったと今更後悔すること

(1)英語・パソコンの資格をとる!

就職を考えているなら、絶対に落とせない。TOEICはある程度までは慣れと忍耐なので2年あたりから受けておくと良い。(英語の授業にもTOEIC対策のものがある)パソコンは、プログラミング授業をとっておくとよい。私は、その授業をとっていなかったため、結構苦労した。今や、パソコンなしには、レポート・卒論は書けない!!もう一歩進んでMOUS検定の資格を取っておくと、就職の際にアピールできる。(資格は記録に残るため、取得しておいて損する事はナイ!!)

(2)早いうちに自分の興味や視点を広げておく

1,2年のうちに出来るだけ幅広い分野の授業を受け(歴史に限らず!)自分の興味の幅を広げておくといい。ある授業がきっかけとなって、卒論でやりたいことが決まる、ということも大いにありうる。(お茶大では「コア・クラスター」で、環境や女性についても学べる。あと1年、開講が早ければ……。)私の友達に、語学(ロシア・イタリア・スペイン・中国語)の授業をとっていたツワモノがいるが、旅行をしていて思うのは、あぁ、少しだけでも話せればいいのに、ということだ。ちなみに、マイブームはアラビアとスペイン語。また視点を広げるという意味では、旅行とバイトも色々やっておいた方がいいんじゃないだろうか。授業の支障にならない程度に(笑)

とにかく私の言いたい事は、大学時代にいろんな経験をしておいたほうがいい、ということです。(できれば目標を持って!!)社会人になると、きっとそんな時間もないのだろうなぁ、と思うと、卒業するのが口惜しくなってきます。若いうちに、ガッツとやる気で突っ走ってください。

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