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ゼミ概要

2020年4月1日更新

学部ゼミでは『令義解』を読んでいきます。『令義解』は平安時代に編纂された、養老令の政府公式の注釈書です。
「律令」というのは、古代日本の法律です。701年に制定された大宝律令が有名ですが、もともとは中国の隋・唐時代につくられたもので、当時の日本の実態に合うよう改変しながら導入されました。日本の古代国家の基礎となるもので、古代史研究を行ううえでも必須の史料です。
ゼミでは、履修者全員に担当箇所を割り当て、各担当者は割り当てられた範囲全体を読み下し、条文の内容を理解するために必要な語句や事項について調べたことを発表してもらいます。そのうえで、参加者全員で討論し、各条文の理解を深めたいと思っています。
法律というと少しとっつきにくい印象があるかもしれませんが、現代社会においても、わたしたちの日々の生活はさまざまな法律に則って行われています。もちろん実態とそぐわない面があることも事実ですが、法律が社会の大まかな枠組みをつくっているのは間違いありません。古代という1000年以上昔の社会について研究を始めるにあたって、律令という体系的な史料を読み込むことで、古代社会のあり方や、人々の考え方などの枠組みを理解することが、まず必要なのではないかと考えています。

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