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The Illustrated London News『絵入りロンドンニュース』(19世紀)

07. The Illustrated London News『絵入りロンドンニュース』(19世紀)

 1859年1月29日号(957号)。5ペンス。

 スコットランドの詩人ロバート・バーンズ生誕百周年が、最初の記事になっている。インドや中国、アメリカやカナダなど英語をしゃべる国民(つまり大英帝国臣民)を、一つに結びつけるものとして、バーンズの存在意義を改めて問い直そうという論調である点が興味深い。海外植民地近況が次に来て、それから国内のニュースという順序になっている。中ほどの見開きは、『カティー・サーク』などの有名なバーンズの詩の場面を描いた図版となっている。後ろのほうの、広告のページも興味深い。「これを着れば、貴男・貴女も紳士・淑女です・・・」といったような、服の宣伝が多い。清潔なリネンやシャツ、せっけんなどは、産業革命が大量に、民衆の手に届くところにまでもたらしたモノであった。

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最終更新日: 2009/7/7

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