◆中国語講読
この授業では、外国人が中国語を学ぶ際に分かりにくく思われる類義語を取り上げて、その違いを説明しています。同じ漢字を用いているだけに、日本人には難なく違いが分かるときもあれば、逆に間違えてしまいやすいものもあります。例えば、“最近”と“現在”の違いは、説明がなくてもなんとなくわかりますが、「最近の若者は〜」を中国語に訳した時は、“現在”を使う、など、ちょっとした違いを学んでいきます。
◆中国古典文献講読基礎
この授業では漢字と字書について学習することを通じて、中国文化への認識を深めることを目指しています。漢字は甲骨文字を源流として、その姿を少しあるいは大きく変えながらも脈々と受け継がれ今日に至っています。漢字の字体や書体の変遷のさま、漢字の構造などについて学びながら、当時の人々が漢字にどのような思いを託してきたかを、学生とともに考える授業です。
◆中国現代作家論
主として、中華民国から中華人民共和国の時代の文学を扱います。色濃く(欧米や日本の文学よりもあからさまに)社会や文化が刻印された中国近現代文学は、読むのが多少しんどくはありますが、私たちが戦争、革命、女性、知識人等の現代的問題を考えるにあたって、いろいろな手がかりを与えてくれます。また、報道や旅行の体験などを通じて得られるものと重なりながらも異なる中国像を自らの内に構築することになります。
◆中国古典文学史(宋〜清)
唐代以前の文学は、時代による変化に乏しい点にその大きな特質がみとめられます。一方、宋代以降になると、文学の創造に携わる者に変化がみられ、新たな享受者層の広がりも顕著になります。この授業では、こうした中国近世の文学のありかたを、その時代背景を踏まえながら考えてみます。また中国と同じように漢詩文を作り読んでいた日本の文学環境についても概観します。 |