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新名研究室

研究分野紹介

 大きな研究分野としては『スポーツ経営学』あるいは『スポーツマネジメント』ということになるでしょうか。新名が現在興味を持っている研究分野をもう少し詳しく説明しますと、
  1. スポーツ消費に関する研究
  2. スポーツクラブに関する経済的研究(財務マネジメントや最適規模について)
  3. スポーツの経済効果に関する研究
  4. 総合型地域スポーツクラブに関する研究
 ということになります。学生の皆さんは必ずしもこれらの分野に縛られる必要はないと思いますが、適切な指導や助言を受けるためには、手法や対象においてある程度これらの分野と関連をもったものを研究テーマに選んだ方がよいでしょう。

講義・演習科目紹介

「スポーツ人間学」
 2年生必修の講義科目です。スポーツへの参加・不参加を規定する要因について、主として社会学・経済学の視点から分析します。また、スポーツ政策に関連してスポーツマネジメントについても取り扱います。授業計画は下記の通りです。
1.社会学入門
2.社会学的視点から見たスポーツ
3.経済学入門
4.経済学的視点から見たスポーツ
5.スポーツ消費者の行動
6.スポーツ政策とスポーツ人間学
 ただ単位を取得するだけでしたら授業内容を理解しておくだけで十分ですが、この分野で研究を志す人は社会学、経済学の入門書(具体的には下記のリストを参照してください)を自分で読んで内容を理解することが必要です。

「スポーツ人間学実験演習」
 この授業の目的は、スポーツ経営学の研究のイメージをつかんでもらうことにあります。「スポーツ人間学」の授業では時間数の不足から、スポーツ経営学についてあまりふれることができません。従ってこの演習ではまずスポーツ経営学の基本的なテキストを読んで十分に理解することから始めます。
 実際の研究では何らかの調査を行うことが必要ですが、特にスポーツマネジメントにおいては、社会調査の手法を用いることが多くなります。そこで授業後半では社会調査に関するテキストの重要な部分を読むことも行います。
 授業では毎回担当者を決めてテキストの内容についてわかりやすく発表したのちに、疑問点やコメントを述べ合ったりして理解を深めます。最終レポートでは受講者各自の研究テーマについて、具体的な研究計画を作成し、提出することになります。

主な卒業論文テーマ
 「ダンスによる震災からの復興支援活動に関する研究 −スポーツとの比較−」
 「フィギュアスケートの採点に関する研究」
 「プロ野球独立リーグ所属球団のファン獲得戦略に関する研究」
 「ダンススタジオ経営に関する一考察 〜ダンス必修化の影響を受けて〜」
 「昼夜間人口比率の違いが行政のスポーツ振興に与える影響」

主な修士論文テーマ
 「総合型地域スポーツクラブの現状と課題に関する研究−東京都を事例として」
 「被災地における芸術文化の復興と芸術文化による復興 ―仙台市市民文化事業団に着目して―

卒論作成に向けて

3年次
10月頃 指導教員決定
12月 卒論に向けての研究対象・テーマの決定
12月〜3月 先行文献の収集、予備調査
4年次
4月 研究対象・テーマの確定
4月〜6月 文献・予備調査の検討、本調査の計画作成
7月〜9月 本調査の実施
10月〜12月上旬 本調査の分析、本文の執筆
12月中旬 本文の推敲、卒論の完成

学習の仕方
A.基本的な教科書に書かれていること(理論)、B.専門分野の論文に述べられている主張、C.現実に存在する問題・課題、の間にはギャップが存在します。C→B→Aの順に抽象化の程度が高くなりますので現実から離れていきます。基本理論を学ぶだけでは現実問題の解決につながるような知識は得られません。できるだけ自分の興味のある分野に関連した論文を読むようにしましょう。残念ながら我が国のスポーツ経営学の論文はまだ数多くありません。できれば外国の雑誌の論文にもチャレンジしてください。

参考書リスト(すべてを網羅しているわけではありません)
<基本的な教科書>
 奥井智之『社会学第2版』東京大学出版会、東京、2014.
 井堀利宏『入門経済学第2版』新世社、東京、2007.
 山下・原田編著『図解スポーツマネジメント』大修館書店、東京、2005.
 伊丹・加護野『ゼミナール経営学入門第3版』日本経済新聞社、東京、2003.
 山下秋二他編『スポーツ経営学』大修館書店、東京、2000.
 池田・守能編『講座・スポーツの社会科学1 スポーツの社会学』杏林書院、東京、1998.
 池田・守能編『講座・スポーツの社会科学2 スポーツの経済学』杏林書院、東京、1999.
 池田・守能編『講座・スポーツの社会科学3 スポーツの経営学』杏林書院、東京、1999.
 アンソニー・ギデンズ(松尾他訳)『社会学(改訂第3版)』而立書房、東京、1998.

<やや専門的な教科書>
 上田拓治『マーケティングリサーチの論理と技法 第4版』日本評論社、東京、2010.
 原田・小笠原編著『スポーツマネジメント』大修館書店、東京、2008.
 原田宗彦編著『スポーツマーケティング』大修館書店、東京、2008.
 フィリップ・コトラー(恩蔵他訳)『コトラーのマーケティング・マネジメント 基本編』ピアソン・エデュケーション、東京、2002.
 ミルン・マクドナルド(スポーツマネジメント研究会編訳)『スポーツマーケティング 交換過程の経営』道和書院、東京、2000.

<学術雑誌>
 体育学研究(日本体育学会)
 スポーツ産業学研究(日本スポーツ産業学会)
 体育経営学研究(日本体育・スポーツ経営学会)
 Journal of Sport Management(北米スポーツマネジメント学会)
 European Sport Management Quarterly(ヨーロッパスポーツマネジメント学会)

<その他>
 大谷他編著『新・社会調査へのアプローチ−論理と方法−』ミネルヴァ書房、京都、2013.
 小林・船曳編『知の技法』東京大学出版会、東京、1994.
 東京大学教養学部統計学研究室編『人文・社会科学の統計学』東京大学出版会、1994.

その他

<就職について>
 4年生は毎年自らの力で就職先を開拓しています。業種は劇場、劇団、マスコミ、金融、IT等多岐にわたっていますが、就職した本人の力がすべてですので誤解しないようにしてください。

<大学院について>
 本学の大学院に進学するためには、研究テーマについて明確な見通しをもつことに加えて、舞踊学に関する幅広い知識と英語の読解能力が必要となります。舞踊学に関しては他の先生方のページを参考にしてください。

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