比較歴史学コースでは、研究領域が大きく3つに分かれます。
各教官は、日本史、アジア史、西洋史いずれかのグループに所属し、それぞれ異なったテーマを研究しています。
日本史学
古瀬 奈津子(日本古代史)
古代は現代からみると、天皇が即位するときにも、高天原以来の神話に則った儀式が行われるように、マジカルで不思議な世界です。しかし、現代と全く関係のない社会ではありません。日本の国家や社会の原型がいつごろ成立したのかを研究しています。
安田 次郎(日本中世史)
お祭りや芸能、モノのやりとりや貸し借りなどを通して、鎌倉時代や室町時代の日本人のものの考え方や感じ方に迫りたいと思っています。
神田 由築(日本近世史)
近世の地域社会の構造を、芸能興行などの場という視点から捉え直そうとしています。近世の都市や市場には、芸能民や商人、遊女、侠客など、さまざまな人々が集まって来ます。その動きを追うことはとても楽しいです。
小風 秀雅(日本近代史)
日本をアジアや欧米などの視点からみることで、日本社会の近代化の特徴(ないし特殊性)を明らかにしていきたい。経済史や政治史が専門ですが、近代化と日本社会の変化にも関心あり。世界遺産をはじめとする近代遺産の保存にも取り組んでいます。
アジア史学
岸本
美緒(中国史)
中国史は日本史と密接な関係にありますが、中国社会の構造や人々の発想・感性は日本と異なる独特の展開を示し、新鮮な驚きを与えてくれます。専門は明清時代です。
三浦 徹(イスラム史)
イスラム世界の歴史を通して、現代世界の成立ちを考えることをめざしています。都市、賄路、ヤクザなどをテーマに研究を進めています。
西洋史学
新井 由紀夫(ヨーロッパ中世史)
結婚や訴訟や土地取引において「頼み頼まれる」関係(社会的な人間関係)を探ることで、イギリス中世後期の世界に生きた等身大の人間を見つめたいと思っています。
安成 英樹(フランス近世史)
フランス近世の国制史を専門に研究しています。中でも当時の官僚制、特に地方長官という官僚集団や宮廷のしくみについて関心を持っています。
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