丸谷徳嗣(Atsushi MARUTANI)助教
2025年3月21日更新
専門分野
アメリカ南部文学、20世紀アメリカ文学
担当授業科目
- 学部:英語圏言語文化入門、特別演習(英米文学研究方法論)、英文学特殊講義、米文学史、等
- 大学院:米文学特論(批評研究・表象研究)、米文学演習(作家研究・作品研究)、アメリカ言語文化論、アメリカ言語文化論演習
研究内容
ノーベル賞作家ウィリアム・フォークナーを中心に、多くの社会問題――とりわけ人種差別問題――を抱えるアメリカ南部の文学を研究しています。「自由」と「平等」の国であるとされるアメリカ国内において、時代遅れの社会であり文化的な汚点であるとみなされてきた地域の作品が、罪の意識や救いの可能性といったものをどのように描いているのかを考察しています。いささか古臭いかもしれませんが、基本的には作品を作家の自我や思想や無意識を映し出す媒体とみなしながら、地味に地道に作品論を書くようにしています。
メッセージ
アメリカ文学はとにかくスケールが大きく、自由で、雑多で、ワケがわかりません。だからといって、わからないと開き直るのでも諦めるのでもなく、可能な限り調べ、考え、理解に肉薄するよう努めながら、ねばり強く「わからなさ」と向き合い続けることを心がけています。
おすすめの本
- 亀井俊介『ハックルベリー・フィンのアメリカ――「自由」はどこにあるのか』(中公新書,2009年)
- マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィンの冒険』(1884年)を主軸に、アメリカ文学の歴史をごくごく簡潔に素描した格好の入門書です。代表的な作品を紹介しながら、アメリカ文学の特徴を「自由」を求めながら自然と文明のあいだを揺れ動くダイナミズムとジレンマに見い出しています。ここから関心を持った作品を翻訳で読んでいってみてはいかがでしょうか。個人的には本書でもごく手短にではありますが触れられている、トルーマン・カポーティの『草の竪琴』(1951年)あたりが、短く読みやすく面白いと思います。
オフィスアワー
火曜 12:15-13:15 @ 文教1号館 420(メールでアポをとってください。)
研究者情報