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山本 秀行

山本 秀行(やまもと ひでゆき:ドイツ近現代史)
山本ゼミ

研究テーマ

歴史を人びとの日常生活からとらえなおすことに、関心をもっています。政治や、外交、戦争など、天下国家にかかわることは、これまでは国家を中心に分析されてきました。高校の世界史の教科書をみればわかるように、登場するのは、たいていが偉大な政治家や君主で、男性がほとんどです。こうしたいわゆる大文字の歴史を、普通の人びとの日常生活に視点をおいてとらえなおそうというものです。
専門は西洋史で、とくにドイツをフィールドにした近現代史を守備範囲としています。ここしばらくは、ナチズムと第三帝国の問題ととりくんできました。資料がふんだんにあり、分かっているようでいて、案外分からないことが多いので、興味がつきません。
ナチズムについては、大きくふたつの方向から考えてきました。ひとつは普通の人びとの日常生活からナチズムをとらえなおすことで、大学の授業では、ポスターや写真などの図像資料や、人びとのインタヴュー記録などを手がかりにしてきました。『ナチズムの記憶』が、その成果の一部です。
もうひとつは、ナチズムを現代という時代との関係でとらえなおすことで、戦争や人種主義だけでなく、日常生活も射程に入れたナチズム体制論を考えています。1998年に発表した『ナチズムの時代』がその見取り図となるものです。
現在は、ナチズムと人種主義、とくに人種プロジェクトとしての第二次世界大戦について考えています。ここ数年の授業ではナチスによるポーランド占領にかかわる問題をなんからの形でとりあげてきました。
このほか、社会史の方法や史学史についても関心をもっています。僕の研究の歩みと重なるところがあるからです。ここしばらく、ポストコロニアリズムに興味をもっています。学部や大学院のゼミでは、ときどき関係する文献を読むようにしています。
ポストモダニズム論との関係でポストコロニアリズム論については、歴史家の側からは批判もかなりあります。しかしナチズムやドイツの歴史を、「植民地なき国の植民地主義」という点からとらえなおしたら、おもしろいだろうと考えています。


講義概要・ゼミ概要・卒論のテーマ

著作


学生への一言

お茶大で学ぶ歴史学のいいところは、暗記物ではないことです。
見えないものを、見えるようにすること、そのために、いろいろ工夫することが、歴史学の醍醐味のひとつです。
また、西洋史のスタッフには、ドイツ近現代史の僕のほかに、イギリス中世史の新井先生と、フランス近世史の安成先生がおります。お二人とも、いやといえない性格で、面倒見のよさには定評があります。3人のスタッフと3、4年生全員が参加する卒論指導のゼミは、毎回議論に花が咲き、時間を忘れる楽しいものです。4年生にとってはどうだかわかりませんが。ゼミのあと、近くのレストランで、ワインやビールかこんで、ひと息つくのも恒例となっています。



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最終更新日: 2009/7/7

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