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ゼミ概要・卒業論文のテーマ

2023年6月15日更新

ゼミ概要

学部ゼミでは、明治期~戦後の政治家、官僚、知識人、作家、学生などの遺した史料を幅広く検討することを通じて、日本近代史研究に必要な史料探査・分析能力や議論の展開方法を身につけることを目指します。ゼミに参加される方は、自身が関心のあるテーマを選んで1学期に1、2度報告し、報告担当以外の回では報告テーマ、内容に即して討論します。過去の人々の関心や活動を理解するとともに、ゼミ参加者の関心や議論についても理解を深める機会になると思います。なお、ゼミでは、このほか上記に関係する論文や史料(公文書やメディア史料など)を読み、より考察を深められるようにしています。
学部ゼミ(後期)では、ゼミ生による研究発表が中心になります。ゼミ生の研究テーマについては、後掲の「卒業論文のテーマ」をご覧ください。

〈ゼミで取り扱った史料〉

日本近代史ゼミで取り扱ってきた史料の一覧です(2017年度~)。

2017年度 明治前期

依田学海(旧佐倉藩士、東京在住の官吏・文化人)『学海日録』

2018年度 明治初期

木戸孝允(政治指導者)『木戸孝允日記』

2019年度 戦中期

清沢洌(外交評論家)『暗黒日記』
山田風太郎(医学生)『戦中派不戦日記』(戦時下の分)

2020年度 明治初期~戦後

依田学海(旧佐倉藩士、東京在住の官吏・文化人)『学海日録』
永井荷風(作家)『断腸亭日乗』
木下道雄(侍従次長)『側近日誌』
山田風太郎 (医学生)『戦中派不戦日記』(戦後の分)

2021年度 明治初期~戦後

広沢真臣(官吏・政治家)『広沢真臣日記』(マツノ書店版)
岩倉具視(政治指導者)『岩倉具視関係文書』(日本史籍協会版)
池辺三山(ジャーナリスト)『文学者の日記』第3巻
山田風太郎 (医学生)『戦中派虫けら日記』
神谷美恵子(精神科医)『若き日の日記』
河井弥八(政治家)『河井弥八日記』戦後篇・第1巻
山田風太郎 (医学生)『戦中派焼け跡日記』

2022年度 明治初期~戦後

依田学海(旧佐倉藩士、東京在住の官吏・文化人)『学海日録』
湯本豪一編『明治妖怪新聞』 *明治期の新聞から妖怪に関する記事を集めた史料集。
キャサリン・サンソム(イギリス外交官夫人)『東京に暮す―1928~1936―』
古川ロッパ(コメディアン)『古川ロッパ昭和日記』戦前篇(昭和9年分)
山田風太郎 (医学生)『戦中派虫けら日記』(1944年1~8月分)
徳永徹(高校生)『少年たちの戦争』
安田武(戦争体験者、評論家)『戦争体験』

2023年度 明治前期・戦中期

エリザ・R・シドモア(紀行文作家・旅行者)原著(外崎克久訳)『シドモア日本紀行―明治の人力車ツアー―』(講談社、2002年)
エミール・ギメ(実業家・旅行者)原著(岡本嘉子訳)『明治東京散策―東京・日光―』(KADOKAWA、2019年)
大佛次郎(作家)『大佛次郎 敗戦日記』(草思社、1995年)

*2021年度より、学生さんたちと相談して、取り扱う史料を決めています。

 

卒業論文のテーマ(2017年度~)

〈幕末~明治期〉
・「会津藩の政治認識と京都 ―禁門の変前後を中心に―」
・「「幼弱」将軍 徳川家茂の人柄と治世 ―側近との関わりを通して―」
・「明治初年における⺠衆統治の模索 ─⼤⽊喬任に注⽬して―」
・「明治初年の日朝外交 ―外務省を中心に―」
・「「演劇」熱のゆくえ ―明治維新期における演劇論の構造的分析―」
・「四民平等と身分感覚」
・「地方教育事業における取締と支援 ―埼玉県庁を中心に―」
・「明治期における観光地「日光」の発展と住民意識」
・「明治期群馬県における教育の模索 ―教育と産業の関係を中心に―」
・「日本近代初期における西洋建築技術の導入と日本人建築家 ―建築教育に着目して―」
・「日清戦後における日本企業の中国市場開拓 ―三井物産と政府・他企業との連携を中心として―」
・「日露戦争終結過程における日本政府意思決定の動因」
・「「夢」から捉える日露戦争・講和 ―それぞれの期待と活用―」
・「民衆に近づく広告 ―明治・大正期の時代性に注目して―」

〈大正・昭和戦前期〉
・「大正後期における若手外交官たちの門戸開放宣言 ―国民外交への挑戦―」
・「大正・昭和初期の学校劇 ―青年教師たちの活動を中心に―」
・「戦間期におけるメディアに現れたドイツ ―『読売新聞』を中心に―」
・「昭和恐慌期における高橋是清の地方財政再建構想 ―財政家の戦い―」
・「帝國大學新聞から見る教育統制・思想弾圧」
・「時局下の宝塚少女歌劇と国民劇構想」

〈戦中期〉
・「太平洋戦争末期における娯楽としての食 ―小林一三の茶会を中心に―」
・「伊藤整が見た「戦争」 ―太平洋戦争期における一個人の戦争観―」
・「太平洋戦争下における個⼈の情報受容と批判意識 ―杉浦明平を事例に―」
・「中学生の日記にみる「子どもの戦時下」 ―第二次世界大戦下の体験と精神世界―」
・「昭和天皇の政治的ビジョンをかけた戦争」

〈戦後復興期~現代〉
・「戦後初期における広島市の復興 ―市行政とメディアはいかに市民と向き合ったのか―」
・「継承と変革の戦後少年誌 —黎明期の『週刊少年マガジン』を中心に―」
・「戦後山形における百貨店の発展とその周辺地域への影響」
・「交錯点としてのみなとみらい21 ―一九六〇~七〇年代における横浜都心臨海部開発の形成―」
・「精神分裂病の“わからなさ”と戦後日本社会 ―一九六〇年代後半~七〇年代における医師・家族の模索から―」
・「一九七〇年代トラック業界の自己改革」
・「継承と変革のNHK戦争ドキュメンタリー ―『映像の世紀』シリーズを中心に―」

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