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グローバル文化学環 掲示板

グローバル文化学環の第二期卒業生を送り出しました!

2010年3月23日に卒業式が行われ、グローバル文化学環から32名の卒業生を送り出しました。これは昨年度に続く二期生に当たります。なお、卒業式では、グロ文に所属する平原紀子さんが全卒業生を代表して謝辞を述べました。

謝辞

 日溜まりの暖かさが日ごとに増し、やさしく穏やかな風に春の息吹を感じる季節になりました。ご来賓の皆様、学長先生をはじめ諸先生方、職員の皆様、そしてご臨席賜りました皆様、本日は私たちのためにこのような立派な卒業式を挙行してくださいまして、本当にありがとうございます。皆様の温かいご指導と励ましに支えられ、本日ここに卒業の日を迎えることができ、卒業生一同、心より感謝しております。
 思い起こせば四年前、この徽音堂で入学式を迎え、大学生活への第一歩を踏み出しました。多くのことに挑戦しようと、希望に胸を膨らませて正門をくぐったことが懐かしく思い出されます。あれから時は流れ、当初思い描いていたキャンパスライフのイメージに何度も計画と修正を加えながら、一人ひとりが自分の道を選択してきました。そして今、入学式を迎えたこの場所で、その大学生活が幕を閉じようとしています。
 本学には多くの分野にわたって専門の先生方がいらっしゃり、一つの領域を深く掘り下げて学ぶことができました。その一方で、学部や学科を超えた学際的な教育への取り組みも進んでいます。私自身、文教育学部に新設されたグローバル文化学環の第二期生として、国際開発や地域研究について学び、領域横断的な視点を養うことができました。また、一年間の米国留学では身をもって異文化を体験し、世界における日本の位置づけや自分自身について、外から見つめ直すことができました。このような経験ができたのも、学生の学ぶ意欲に応えようと、幅広い機会を与えてくださった先生方のおかげです。今後は大学院に進学し、卒業研究で扱った日本、中国、米国の関係を、移民の問題を中心に研究していきたいと考えています。
 多くの先生方や興味深い学問と共に、たくさんの友人にも出会いました。これから進むべき方向を模索し、力を蓄える準備期間としての四年間。この不安定な時期に決断の力になってくれたのは、共に学んだ友人たちでした。その中でも、お茶大に学ぶ留学生の姿は大きな刺激を与えてくれるとともに、選択肢は世界に無限に広がっていることを教えてくれました。これから進む道はそれぞれ異なりますが、決断の原点はこの場所につながっています。私たちはこの大学で学べたことを誇りに思い、ここで得た多くの出会いをこれからの人生の糧としてゆきたいと思います。
 さて、昨年2009年は東西冷戦の終結20周年にあたる年でした。私を含めほとんどの学生にとっては生まれた直後の出来事であり、普段は関心を持たないかもしれません。しかし、私たちが出て行く社会は全て過去からの連続で成り立っており、常に終わらない問題を抱えています。冷戦が終わることで再編された世界経済にも、多くのひずみが生じており、その一つである一昨年来の金融危機は、私たちの進路を左右する問題となりました。しかし、どの問題にも多様な立場と何通りもの解釈があり、多角的な視点と行動が一層求められる時代になってきました。そのような中で、私たちは卒業を前に、それぞれが新しい世界の入り口に立っています。世の中の大きな変化に戸惑うこともあるかもしれませんが、一つの見解にとらわれるのではなく、多様な立場を認め合い、互いに理解を深めようとする姿勢を忘れずにいたいと思います。
 最後になりましたが、大学生活を心から励まし支えてくれた家族に感謝の意を表すとともに、伝統ある母校の益々のご発展と、先生方、職員の皆様、そして本日ご臨席いただきました皆様のご健康とご多幸を心からお祈り申し上げ、感謝の言葉とさせていただきます。

平成22年3月23日
お茶の水女子大学
第58回卒業生代表
文教育学部 言語文化学科 グローバル文化学環
平原紀子

お茶大卒業式

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