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海外舞踊研修Camping 2023(フランス)とCamping Asia 2023(台湾)参加のご報告

2024年1月29日更新

 本学舞踊教育学コースでは2016年よりフランス国立ダンスセンター(CND)が主催するCampingという2週間の舞踊集中研修に、日本から唯一の参加大学として招聘を受け参加してきました。2023年は6月にはフランスでCamping(Pantin)に、11月には台湾の台北芸術センター(TPAC)がCNDと共同開催したCamping Asiaに学生と教員が招聘され、充実した研修を経験してきました。その様子をご報告します。

CND主催Camping (Pantin)
 2023年は6月19日(月)~30日(金)にフランスのパリ郊外のパンタン市にあるCNDを中心に開催されました。CNDには12のダンススタジオに加えて図書館や会議室などがあり、センター内の様々なところに設置されているモニターでは、ダンス作品の記録映像や、CNDの紹介映像が流れています。
 Campingの研修プログラムは1週間単位で2週間にわたって開催されます。それぞれ月曜から金曜までの平日は午前と午後にワークショップがあり、1週目の土曜日の学生合同公演、そして毎晩のようにCNDや市内の劇場でゲストアーティストによる公演があります。
 2023年の招聘参加大学は世界9か国より26大学。フランス国内の大学が半数を占め、米国が次いで多く、アジアは台湾から2大学とお茶の水女子大学の3大学でした。
 本学からの参加者は学部生8名と教員1名。海外旅行が初めての人も含まれ、現地に慣れる日を取るため研修開始より2日早い6月17日(土)に出発しました。国際空港の混乱状況が続く中、行きの飛行機の出発が遅れ、パリ到着は夜、パリ市内では深夜バスで宿舎に移動となりました。今回の宿泊先はスポーツ施設が併設されている大型のユースホステルでした。

 6月19日(月)研修初日は、午前に学校ごとに研修と施設の説明を受け、記念写真を撮り(*1)、1週目の午前ワークショップの登録(*2)です。午前ワークショップの登録は、全参加者が各校の担当学生が事前に提出しているワークショップの説明文の掲示を見て、その週の受講を決めます。本学からは、第1週目に『Nanba walking and Bon Odori』(指導担当:平塚、青柳、石川)(*3)、第2週目に『With Imaging the Circumstance』(指導担当:小野、大槻、増田)として午前ワークショップを開講し、多数の参加者を前に指導体験を行うことができました。
 平日の午後は5日間連続で毎日4時間、ゲストアーティストによるワークショップが開催されます。同じ大学の学生は一緒に受講しないという決まりがあるので、ここで他大学の学生と「必ず」交流し助け合って学ぶ機会になります。ゲストアーティストも国際色豊かで、英語を母語としない方もいます。2016年からこれまで、日本からのアーティストが毎回1人はいらっしゃいます。2023年は小尻健太氏が講師として参加され期間中に公演も行われました。午後のワークショップは金曜日に成果発表を行う場合もあります。2023年は著名な舞踊家トリシャ・ブラウンの作品『Set and Reset』を学んだワークショップなどでショーイングがありました。平日昼間、引率の教員は、引率者ミーティング(*4)や、ゲストアーティストや地元の参加大学に視察に行き交流と情報収集を進めました。
 6月24日(土)に開催された学生合同公演「学生マラソン」は、CND内のスタジオやパブリックスペース5か所をステージとして、1回30分ずつ公演をリレーしてゆきました(PDFプログラムを参照)。クリエイションがテーマの研修ですから、基本的に各大学の学生が準備してきた学生による創作作品が上演されますが、コンセルヴァトワール等、振付家の作品を上演する団体もあります。Camping 2023では本学から、学生創作作品としては日本の漫才文化を題材にした『Nandeyanen』(振付:大槻、佐藤)(*5)、良き娘からの離脱を図る『The Death of Dear Daughter』(振付:小野、平塚)(*6)の2作品。加えて、教員主導で進めた構成のある集団即興作品『Structured Improvisation with Seven Ques, version 2』(構成:福本)(*7)の全3作品を上演しました。公演の機会は2回あり、2回とも多くの観客に恵まれました。ダンスを愛する目の肥えた観客に支えられながら、参加学生は能力を存分に発揮し自信が得られたようです。観客からのフィードバックは公演直後ばかりでなく、第2週めのプログラムの最中にも参加関係者から様々な形で受けました。


 

TPAC×CND共催Camping Asia 2023
 2023年11月20日(月)~12月1日(金)に台湾の首都台北市にあるTPACを中心に開催されました。TPACは構想から10年かけて2021年に完成したという3つの劇場を内部に含む巨大な建物です。その最上部にあたる11階にある5つのリハーサルスタジオで午前ワークショップが開催され、午後ワークショップは5つのスタジオと市中の会場が加わり開催されました。

 Camping Asiaの研修は、フランスのCampingと基本的には同じプログラム構成ですが、日曜にシンポジウムが開催されることや初日午前のTPACの劇場ツアー、提携団体であるシャネルのスタイルが色濃い初日夜のウェルカムパーティーはユニークでした。また引率教員向けの企画として各国の劇場プロデューサー/キュレーターのパネルが充実していました。2023年の招聘参加大学は台湾から9大学、香港、韓国、日本、タイ、シンガポール、フランス、オーストリアから1大学ずつで全16大学でした。
 今年は夏のフランス、そして11月には交流協定のあるプラハ芸大訪問の計画が進んでいたため、Camping Asiaへの参加は学部生3名と引率教員1名というとても小さな参加となりました。それでも学生3名で午前ワークショップと学生合同公演のプログラムを準備し、研修と交流を果たすことができました。

 20日(月)研修の初日午前は、TPACの巨大な施設の前での集合写真撮影(*8)と劇場のツアーでした。イヤホンでライブの解説を聞きながらオランダの建築家が設計したというTPACの各施設に施された様々な工夫や意匠を学びました。大学ごとに記念写真を撮り(*9)、1週目の午前ワークショップの登録を行うことは同じでした。本学からの学生の担当した午前ワークショップ『Cross-Culture through movement analysis and Bon Dance』(指導担当:清水、加藤、藤原)(*10, 11)は第2週目の開講でした。アジア圏で日本の文化を紹介することは少し緊張しますが多くの参加者が喜んでくれてどうやら成功したようです。
 午後のゲストアーティストによるワークショップの受講形態はフランスのCampingと同様で英語で受講することも同じです。
 11月25日(土)に開催された学生合同公演「学生マラソン」は、TPAC内の4つのスタジオで開催され、1回30分の上演時間で次から次へと上演を続けます(PDFプログラムを参照)。本学からは一つのボールを使った学生作品『Impulse』(振付・出演:加藤、清水、藤原)(*12,13)を上演しました。15分を超える大作でしたが、静止を多用する緊張感あふれるシーンから始め、徐々にスピード感を挙げて最後には観客とのキャッチボールに展開する構成が成功しました。2回の公演とも多くの観客に恵まれました。Camping Asia 2023は大学行事の関係で学生も少人数での参加となりましたが、主催者や現地で出会う方々は日本からの参加を大変に喜んでくれました。舞踊研修であると同時に各国の学生やアーティストらとの貴重な国際交流となりました。
(文責:福本)


Camping 2023 写真

9*1団体写真撮影の様子 

1*2 午前ワークショップの登録場所
                                                
2*3 午前WS『Nanba walking and Bon Odori』より

3*4 引率者会議の様子

4*5 学生合同公演 /作品『Nandeyanen』

*6 学生合同公演/作品『The Death of Dear Daughter』   

 6*7  学生合同公演/作品『Structured Improvisation…』

 7*8  Camping Asia集合写真 ©Paul Chao  

Camping Asia 2023写真

8*9 Camping Asia 2023お茶大参加者 ©Paul Chao
    
10*10 午前WS『Cross-Culture through…』                      

13*11 午前WSで指導担当する本学学生

11*12 学生合同公演/作品『Impulse』 ©Paul Chao

12*13 学生合同公演/作品『Impulse』©Paul Chao    

関連ファイル / Related Files

» Camping 23_School Marathon Program(PDF形式 412キロバイト)

» Program teachers_supervisors(PDF形式 69キロバイト)

» Camping Asia 23_School Marathon Schedule(PDF形式 86キロバイト)

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関連リンク / Related Links

»CND>Camping 2023 (新しいウインドウが開き、本サイトを離れます)
»TPAC>Camping Asia (新しいウインドウが開き、本サイトを離れます)
»11月20日Facebook「給下一個世代的未來藝術學苑camping asia 正式開學! (新しいウインドウが開き、本サイトを離れます)
»Camping Asia 2023招聘校一覧 (新しいウインドウが開き、本サイトを離れます)

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