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2024年4月1日更新
人はみなかつて子どもだったと言われますが、他方で、最近の小学生は私たちとは違うという話もよく耳にします。子どもについてのイメージが共有されることもあれば、全く異なることもあるでしょう。これには社会や文化が決定的な影響を与えていると思われます。子どもをとりまく諸問題について、時間的・空間的な比較という方法を駆使してマクロな視点から考えていきたいと思っています。
保育とは、人と人が出会い、ともに成長していく営みです。子どもと出会うとき、私たちも多くのことを学び、自分自身がどうあるべきか、子どもたちから問いかけられています。人間について、自ら出会う中でその原点を理解しようとしたのが、倉橋惣三・津守眞の保育学、そして心理臨床学の独自性です。子どもたちと遊び、かかわりながら、相互的な関係性とそこから広がるイメージ・物語の理解を深めていきたいと思います。
乳幼児期は、人間として生きていくうえでの基礎を築く時期であり、子どもは遊びをとおしてさまざまな環境と関わり、育っていきます。幼稚園・保育所・認定こども園といった保育・幼児教育施設は、子どもの健やかな育ちを導く重要な役割を担っています。それらがすべての子どもにとって最善であることをめざし、子どもや保育・幼児教育に関わる制度・政策・歴史・環境について考えていきたいと思います。
こんな経験をしてほしい、こんな力が大切…など、大人が持つ子どもへの思いはさまざまです。それらは、言語化される理念や目標だけでなく、日常生活や環境、そして子ども同士のやりとりなどにも様々に表れてきます。皆さんはどのような思いを受けてきて、またどのような思いを持つでしょうか。子どもの姿をじっくりと見ることや、他者との対話によって、自分には当たり前と思っていたことが少し異なる角度から見えてくるかもしれません。