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教員紹介

熊谷 圭知 Kumagai, Keichi

研究分野とテーマ

社会文化地理学、オセアニア(パプアニューギニア)地域研究、ジェンダーと男性/性

担当科目

グローバル文化学総論
オセアニア社会文化論Ⅰ
オセアニア社会文化論Ⅱ
フィールドワーク方法論
地域開発論
グローバル文化学特論
地域研究実習Ⅰ
地域研究実習Ⅱ
国際協力実習Ⅰ
国際協力実習Ⅱ
開発地域文化論/演習
社会環境学/演習

教育と研究のプロフィール

私がパプアニューギニアと付き合い始めて、もう35年になります。都市移住者の掘立小屋集落や、奥地の村をフィールドワークしながら、人々との付き 合いを重ねるうちに、地域研究と開発実践の二つの領域を往還するようになりました。第三世界を対象とする調査研究には、冷静な頭脳と熱い心、理解と共感の 双方が必要です。西欧中心的な概念や理論に基づいて、研究対象を他者として捉え、分析するだけでは、先進国が途上国を支配する力が強まるだけで、相互の距 離や格差は縮まらないでしょう。お互いの間に横たわる差異をきちんと見据えた上で、そこにとどまらない相互作用や協働の可能性を探ろうとする、そんな学生を育てたいと思います。

東日本大震災は、私たちが「自然」と呼び習わし外部化してきたものの力の大きさと、それを考慮することなく原子力エネルギーと成長経済神話に依存してきた日本社会の危うさをあらためて思い知らせるものでした。私の父の故郷は、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市です。津波で壊滅した陸前高田の街はまだ形はありませんが、高台の住宅地造成と市街地嵩上げのための土砂を運ぶジェットコースターのようなベルトコンベアが作られ、大型トラックが走り回る公共工事の空間となっています。12.5メートルの防潮堤計画には、海が見えなくなることへの不安も含め住民には異見がありますが、公共事業を中心にした産官複合のシステムは、住民の心の深い傷は癒えぬまま、いち早く回復しつつあるように思われます。私たちグローバル文化学環の学生と教員は、2011年秋から陸前高田に通っています。当事者の住民の方からお話を聞き、継続的にかかわることで、物理的なインフラの復旧だけではないさまざまなニーズを汲み取り、発信していければと思っています。

【連絡先】
研究室: 文教育学部1号館706号室
電話・FAX番号: 03-5978-5191
office hours: 火曜日(12:30-14:00)
E-mail: kumagai.keichi☆ocha.ac.jp
(☆は@に換えて送信してください)

熊谷圭知 社会文化地理学、オセアニア(パプアニューギニア)地域研究

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