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避難所トライアル実施報告

2016年6月26日更新

避難所トライアル実施報告(2年 佐藤文香※1)

私達は「地域研究実習II」という授業で岩手県陸前高田市を訪れ、地元の方々から震災体験についてお話を伺ったことをきっかけに、自分達の常日頃の防災意識、震災に
対する当事者意識の低さを実感しました。万が一の時に自分達には何ができるのか、防災対策をもっと身近なものにできないだろうか。そんな思いから、この避難所トライアルの実施を決めました。
避難所トライアルでは、震災発生時に自分達が大学にいたと仮定して、大学に実際に一泊して避難所生活の疑似体験を行い、避難所でどのような困難や問題が生まれるのか、それらをどのように乗り越えるか、ということを自分達で考えながら実施しました。できる限り実際の避難所生活に近づけるために、水道・ガス・電気のライフラインは使用不可と設定し、水は一人あたり一日2リットル、食料も非常食のみを用意し必要最低限に抑えました。アクティビティとして、自分達で実際に歩いて大学の防災施設及び避難経路の確認などを行いました。また、「災害が実際に起きたらどうするか、自分達で考えてシミュレーションすることが大事」という陸前高田で伺った言葉をもとに、実際に避難する際に必要であると考えられること・お茶大の避難訓練の問題点などを全員で話し合いました。
今回の体験を通し、参加者一人ひとりが日頃の災害に対する備えの重要性を改めて実感することができました。大学の防災対策を知り、避難経路を確認しながら、「自分達は何ができるか、何をすべきか」ということを話し合い、考えることができたのも有意義な体験でした。しかし、この体験はあくまで始まりであり、いかに今後の実生活に繋げていくか・個人からその家族、友人へと広げていくかが重要です。この体験をもとに、自分の家の周りの防災マップや避難場所を確認したり、普段持ち歩くものを見直したりと、参加者それぞれが具体的な次の行動に移ることができています。今後も、当事者として「いま、自分にできることはなにか」ということを考えながら過ごしていきたいと思います。
※1 避難所トライアル実施時の学年、記事掲載時は3年
避難所トライアル報告(パワーポイントスライド、ファイルはPDF)はこちらから
 
<大学からの支給品①>
避難所トライアルの実施に合わせて、大学の施設課・環境安全担当から支給されたものの一
部。左上から時計回りに、ラジオ付ランタン、マグネットで設置可能なランタン、ウェットティッシュ、簡易トイレ。
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<大学からの支給品②>
水のペットボトル。他に食料品として、水を入れて調理するアルファ米と乾パンが支給された。
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<大学内の防災倉庫>
扉に「備蓄食料品 2017年中更新予定」と貼り紙がしてある。場所は、グラウンドの近く。
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<学生室での食事>
アルファ米と乾パンで夕食。
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<学生室での就寝>
フェルト製のマットと毛布で就寝。
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関連ファイル / Related Files

» 避難所トライアル上映会(PDF形式 1,661キロバイト)

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