ページの本文です。

カナダ留学体験記

2023年7月27日更新

カナダ・ブレシア大学留学記 (4年山崎愛巳)

2023年7月掲載
はじめに

私は2022年8月から2023年5月にかけて、カナダのオンタリオ州にあるブレシア大学に、唯一の日本人として滞在していました。グロ文での授業から、多文化共生や多様性に興味関心を抱き、自ら多民族・移民国家に身を置いて、学びと理解を深めたいと強く思うようになりリベラルアーツの女子大学を選択しました。

大学・街について

ブレシア大学は、トロント空港から車で3時間弱のロンドンという都市にあり、人口は約40万人で「森の街」の別名を持つ、自然豊かな素晴らしい環境です。また、学生街でもあり、治安も良く、ショッピングモールやダウンタウンへは、バスで20分程度と、とても便利です。
ブレシア大学はカナダで唯一の女子大学ですが、近隣にある総合大学のWestern、小規模のHuronとKingsの計4校が協定を結び、履修や施設利用も可能で、その上、全学生の卒業証書はWestern大学になります。私は、毎週友人とWestern大学のプールに通い、リフレッシュしていました。

  • 古い校舎一番古い校舎
  • 風景大学での風景
授業・勉強について

1科目が3時間の授業を前期・後期ともに5科目ずつ履修しました。ビジネス、ジェンダー、家族学、リーダーシップ学など幅広く学んだ事により、理解が深まり視野が広がった事を実感しています。また、私はWestern大学でも1科目履修していたため、大学間の無料シャトルバスは大変便利で有難い存在でした。レポート、中間・期末試験、プレゼンテーションと、準備は大変でしたが、新たな学びが多く、充実した日々でした。教授も学生もとても温かく優しくて、助けられる事が多々あり、特にビジネス学は、かなりの苦戦を強いられましたが、クラスの友人達と協力し、乗り越えた事も良い経験になりました。基本的に、空き時間は図書館で友人と勉強をして過ごしていました。

  • シャトルバス無料シャトルバス
  • 図書館大学の図書館
寮生活について

私は、音羽館のような学内の寮に住んでいたため、かなり便利な通学スタイルでした。部屋はベッド・机・ロッカー・洗面台付きの1人部屋で、バスルーム(トイレとシャワー)は隣室の子と2人でシェアするタイプでした。食堂の営業が7時~23時なので、朝の授業前や、夜の授業後にも食事が出来て大変助かりました。プ―ティン、タイヌードル、インドカレー、ファヒータなど多国籍メニューに、寿司や冷やしワカメ、トンカツなど、日本食もありました。毎晩楽しい仲間たちと一緒に食事をする事も、良い気分転換になり、食後は、みんなと寮のStudy Roomで必死に勉強をしていた事も良い思い出です。
寮の清掃員さんや、食堂のスタッフさんも、皆さんいつも優しくお声を掛けて下さり、気遣って頂いていた事は、今でも感謝の気持ちで一杯になります。

  • プーティンカナダ発祥のプーティン
  • 料理学食
イベント

寮や大学で沢山のイベントが開催されるため、それも日々の楽しみでした。現地到着翌日から、留学生向けのBridging Weekがあり、日用品の買い物ツアーや、ナイアガラの滝への観光などが催され、直ぐに現地の環境に馴染む事が出来ました。また、新入生向けのOrientation weekのおかげで、沢山の友人が増え、その他にも、多文化フェスティバル、サンクスギビング、ハロウィン、クリスマス、バレンタイン等、様々な楽しいイベントがありました。日本の大学との違いに驚いたのは、メンタルヘルスを重視している事でした。定期的にメンタルヘルスケアのイベントがあり、試験期間中にはストレス解消に繋がるキットを配布していました。

また、私自身も、友人や先生に協力してもらいながら、小さなフリーマーケットを開催したり、留学生のオリエンテーションリーダーを任せられたりと、色々な事に挑戦できる素晴らしい環境を心から楽しんでいました。
このように到着直後から帰国間際まで手厚いサポートがある点は、ブレシア大学最大の魅力であると思います。お陰様で一度もホームシックになりませんでした。

  • Pride BallPride Ball
  • フリマフリーマーケットイベント
課外活動・余暇

課外活動として毎週、日本語学校で小学生に日本語を教えるボランティアをしていました。

年末
友人宅での食事

また、大学で日本語を勉強している学生のためのカンバセーションサークルにも参加していました。日本から遠く離れたカナダで、日本語を継承語として学ぶ子供たちや、日本に興味を持ってくれている学生がいる事を目の当たりにし、感慨深いものがありました。 地域ボランティアに参加した事も、カナダ社会の老後問題を垣間見る経験でした。 また、時間に余裕がある時は、友人達とローラースケートや美術館に出掛けた事も忘れられない素敵な思い出の1つです。
冬休みには、友人宅にお招き頂き、異文化体験をし、年越しカウントダウンに参加した事も貴重な体験でした。

旅行
 

各学期にReading weekという約1週間の休暇があり、その期間を利用してモントリオールや米国ボストンで、一人旅をしました。基本的に全て自身で対応しなければならなかったことは、現地での成長を実感する良い機会になりました。また、旅先で日本人の友人が出来たことや、以前お茶大のオンラインイベントで知り合ったマギル大学の友人達とモントリオールで再会したことで、人とのご縁を改めて大切に思いました。期末テスト後には、友人達と日帰り小旅行をしたり、ご実家に泊めていただきトロント旅行をしたり、最後の最後まで温かな友情に支えられながら、心に残る素晴らしい時間を過ごしていました。

  • 友人1
  • 友人2友人たちとのお出かけ
最後に

ブレシア大学は、お茶大同様、学生も教授もとても温かく優しい人達ばかりでした。カナダでも親友が出来た事をはじめ、ブレシア大学、ロンドンで過ごした8ヶ月間を振り返る度に、大変だった勉強もひっくるめて、いつまでも私の中で輝き続ける人生の宝物を得た事を確信します。お茶大、国際教育センターの先生たち、ブレシア大学、帰国を待ってくれていた友人たち、両親、そして日本とカナダ政府に心から感謝します。

  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加